試験直前のテクニック
TOEICテストにおける試験直前は、ほかのテストや資格試験とは大きく異なり、ひじょうに重要な時間です。この試験直前の時間だけでも、スコアがアップする可能性は十分にあります。一般的なテストは、試験当日までの勉強の積み重ねということもあり、基本的には試験当日での勉強はあまり意味はなく、スコアが大きく変わるということはありませんよね。しかし、このTOEICテストは英語のテストであるだけでなく、かつリスニングセクションから始まります。そのため、あの音声の早い英語を聞き取るためには、試験直前にあらかじめ英語に慣れておく必要があります。リスニングのテスト中は、音声は待ってくれないのです。答えとなる部分を聞きそびれた段階で、その問題はもう解けないのです。そのため、TOEICテストにおいては、むしろ試験直前だからこそ、英語に慣れておく・準備をしておく必要があるのです。
ここでは、TOEICテストのスコアアップのために、試験直前にやっておくべきことを紹介しています。試験直前にやるべきことは、試験前に頭を使うことであり、頭をあたためておくということです。英語に頭を慣らすことが大きな目的です。では、さっそくやるべきことを一つずつ見ていきましょう。なお、この記事で紹介しているスコアアップのためのテクニックは、著者がこれまで実際にやってきていることです。その効果は、もちろんすでに著者が治験済みなので、実際にやってみることをオススメします。実際にやってみると、その効果がわかると思います。
『一通り』リスニング問題を解く
TOEICテストの試験直前に、リスニングの問題であるPART1からPART4までの問題を一通り解いておきます。それぞれのPARTで解く問題は、数問程度で大丈夫です。あまり多く問題を解いてしまうと、TOEICテストの試験中にバテてしまうので、逆効果になるおそれがあります。解く問題を少なく抑える代わりに、しっかりと集中して試験のことを思い浮かべて、その各PARTの数問を解くことが重要です。人によっては、試験当日にはナーバスになっていることもあると思いますが、これらの問題をもし間違えてもまったく気にする必要はありません。「試験本番でなくて良かった」と思えば良いわけです。ここでの目的は、自分の頭を英語に慣らすことです。
これにより、リスニングセクションの一連の流れを思い出すこともでき、TOEICテスト本番のシミュレーションができます。また、本番への気持ち作りもできるわけです。TOEICテストは、ひじょうに長丁場なテストであり、かつ後半のリーディングセクションにおいては時間に追われるテストでもあるため、英語力そのものはもちろん、自分自身のマインドセットもまた重要なのです。
『頭の中で』リスニング問題を解く
TOEICテストの試験会場への移動中も、時間を有効に利用しましょう。このTOEICテスト試験会場に向っている時間は、iPodやウォークマンをはじめとした携帯型オーディオプレイヤーなどで、英語の音声をリスニングしておくようにしましょう。ここで紹介したいTOEICテストの試験直前のテクニックとしては、ただ単に英単語や英会話などのTOEICテストとはあまり関係のない音声をリスニングするのではなく、TOEICテストのリスニング問題そのものの音声をリスニングすることです。すなわち、TOEICテストのリスニング問題を頭の中だけで解いてしまうのです。TOEICテスト用のリスニング対策問題集のPART1からPART4までの音声を、ランダム・シャッフルの設定で聞きます。ランダム・シャッフルの設定で聞くことで、限られた移動時間のなかでも、各PARTの時間配分を意識することなく満遍なくリスニングすることができます。このとき、以下の要領で、各PARTのリスニング問題を解きます。
PART1 | 写真描写問題
PART1は、写真を見ることなく、4つの選択肢が読み上げられます。そのため、読み上げられた各選択肢の情景を頭の中に思い浮かべます。
PART2 | 応答問題
PART2は、TOEICテストの問題そのものです。質問とその応答の候補となる3つの選択肢が読み上げられます。そのため、いつものTOEICテストと同じ要領で解くことができます。
PART3 / PART4 | 会話問題 / 説明文問題
PART3とPART4は、質問と選択肢をまったく見ることのできません。そのため、それぞれの会話や説明文の内容を記憶しておく必要があり、質問もわからないので、より難易度の高い問題になります。選択肢は読み上げられないので、質問に対しては、頭の中でスピーキングで答えるようにしましょう。
これにより、頭の中は、TOEICテストに向けた準備として自ずと構築されていきます。このTOEICテストのリスニングの音声としてオススメするのは、以下の問題集『TOEICレベル別問題集[リスニング編]』 (東進ブックス) です。なぜならば、リスニングの音声をスコア別に流すことができるので、最初は500点の問題、次は700点の問題などと自分の頭の中のペースに合わせて、徐々に頭をブートアップできるからです。また、この問題集は、リスニング問題の音声以外に余分な音声が収録されていないため、リスニング問題それだけに集中することができます。500点から990点までのリスニング問題集があれば、これらをうまくループさせることで、半永久的に使えると思います。人間の頭は、すぐに忘れてしまいますからね。一方、内容を覚えてしまっていても、それはそれでとても有意義なことです。英単語やフレーズを覚えることができますからね。この『TOEICレベル別問題集[リスニング編]』 (東進ブックス) についての詳細は、以下の記事をご覧ください。この問題集のポイントが記載されています。
まとめ
いかがでしょうか。TOEICテストは、その試験の構成上、試験直前だからこそ、特に試験直前に対策を普段していない人は、スコアアップを図ることができます。これまで述べてきたような、スコアアップのためのテクニックをぜひ利用してみてください。